Jazz 日記 in 初めての韓国ライブ...

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俺が初めて韓国で演奏することが出来たのは、韓国のサックス奏者「ホン・スンダル」のお陰だ。




彼が、ボーカルのパク・ラオンと一緒に高槻ジャズストリートに来るって言うんで横須賀から新幹線で応援に行ったのが2009年5月の事。




その時が彼との初対面。





日本人ミュージシャンに混じって一生懸命に演奏していたスンダルの姿は清々しかった。





(俺も韓国に行って韓国人だけが聴きに来ている所で演奏してみたい・・・)



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二ヶ月後・・・

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俺は、ソウルの老舗ジャズクラブ「クラブ・エバンス」のステージに立っていた。





一曲目が始まり、俺のソロが終わった途端だった...




いったい何が起こったと思う?





会場全体に響き渡る拍手と歓声だ!





俺は訳が解らなくなった。




(はぁ?嘘だろ?)




(俺のことなんて誰も知らないだろ?)




(何故、こんな大歓声を送ってくれるんだ?)





(反日なんだろう?韓国って国は...)





ものの見事に、俺の固定概念が崩れ去った。




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ライブ会場には、多くの韓国人ミュージシャンが聴きに来ていた。





1ステージ目が終わってから、ミュージシャン達をホン・スンダルが紹介してくれた。




『彼等が一緒に演奏したいと言っています。宜しいですか?』




俺に断る理由なんか有るはずも無い。




2ステージ目は、次から次へと舞台に上がって来るミュージシャン達とのセッション!




信じられないだろうが...




最後の曲を演奏し終わるまで、満杯の観客たちが送ってくれる拍手、それに大きな声援のボルテージが下がることは無かった。





(参ったなぁ...こんなライブって...30年前の九州じゃないか!)




素直な感想だった。





現在の日本では考えられない盛り上がりに俺は夢でも見ているような錯覚を覚えていた。




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この日のライブだが...




別に大宣伝をした訳でも無く、いつも通りの営業パターンで行われたらしい。



それなのに...



会場を埋め尽くしたオーディエンスの耳を劈く(つんざく)ような大歓声...




俺は、心からの感謝の気持ちが溢れ出し...



思わず泣きそうになった。



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「クラブ・エバンス」のオーナーがもよっぽど嬉しかったのか、俺や共演したミュージシャン達を連れて焼肉店に行こう!と言い出した。




ミュージシャンの他にも、聴きに来てくれた「共同通信ソウル支社」の佐藤大介氏や韓国在住のギタリスト畑秀二くんも一緒に行くことになったのだが...




入った店でビックリするような大騒ぎが始まった!




(おいおい、韓国の打ち上げって・・・)



(たった10人の声が100人ぐらいの声に聞こえてるけど・・・)



(店、つぶす気かよ!)





ところが...



店の人といえば、静かにタバコの煙をくゆらしているだけで何も言わない。




(まぁエエか!)




開き直った俺に遠慮なんて無くなっていた。




当然のごとく、みんなと一緒に朝方になるまで騒ぎに騒いだ!!!




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午前5時頃、ホテルに帰ってシャワーを浴びた後・・・




ふと思った。




(長い間、何の為に演奏しているのか・・・)




(一体、俺は何の目的でステージに上がって演奏しているのか・・・)




(解からなかった・・・)




(でも、今日それが解った・・・)




(何の為にステージで演奏するのかがハッキリと解った・・・)





いつの時代も変わらないと思う。




音楽家は、来る日も来る日も一生懸命に練習し、勉強し、恵まれない環境にも決してくじけること無く、ステージに立っているのは
金や名誉の為だけでは無い!




自分の磨き上げた個性を表現する為だ。




そして、それは、その磨き上げた音に耳を傾けようとする好意的で上質な聴衆の前で行われなければ意味を為さない!





幾ら支払わなければ演奏しない、なんて決して思わない。





待遇を良くしろ、なんて決して言わない。






だから、俺たちの気持ちをほんの少しで良いから考えてみてくれないか。





ほんの少しで良いんだ。





お願いだから・・・





俺たちの音に耳を傾けて欲しい!





もしも...




心地よく音が響いたときには、シッカリと拍手をして欲しい!






そして...




気が向いた時だけでいいから、たまには大きな声援を送ってくれないか!





お願いだから・・・





俺たちに目を向けて一緒に音楽を楽しんで欲しい。





今日、聴きに来てくれた韓国人たちのように・・・



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by funky-ts-kr | 2018-01-19 00:36 | korea | Trackback | Comments(0)
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